「短時間・低価格で、気軽に歯を白く」。そんな魅力的なキャッチコピーで、駅前やショッピングモールなどで、急速に店舗を増やしているのが、「セルフホワイトニング」とも呼ばれる「サロンホワイトニング」です。美容院やネイルサロンに通うような感覚で、歯の見た目をケアできることから、特に若い世代を中心に、人気を集めています。しかし、このサロンホワイトニングと、歯医者(歯科医院)で行われる「医療ホワイトニング」は、その目的も、仕組みも、そして法的な位置づけも、全くの別物であることを、最初に、そして明確に、理解しておく必要があります。その最も決定的な違いは、歯科医院のホワイトニングが、歯を内側から漂白する「医療行為」であるのに対し、サロンホワイトニングは、歯の表面の汚れを落とす「クリーニング」や「美容サービス」であるという点です。日本の法律では、歯科医師または歯科衛生士でなければ、患者の口の中に手を入れたり、医薬品である高濃度の過酸化水素など、歯を漂白する薬剤を使用したりすることは、固く禁じられています。そのため、サロンホワイトニングでは、スタッフが施術を行うことはなく、全ての工程を、利用者自身(セルフ)で行います。そして、使用される薬剤も、歯を漂白する成分ではなく、歯の表面の汚れを浮かせて落とすことを目的とした、化粧品成分が主となります。つまり、サロンホワイトニングは、「歯を、今よりも、もっと白くしたい(漂白したい)」という願いを叶えるものではなく、あくまで、日々の生活で付着した「着色汚れをリセットし、歯本来の色に戻す」ことを目的としたサービスなのです。この根本的な違いを理解することが、自分の目的に合った、後悔のない選択をするための、最も重要な第一歩となります。